甘えんぼさん

『 甘えんぼさん 〜岬くんの場合〜 』



柔らかな朝の日差しに意識が覚醒していく。
「・・・〜ん・・・」
うっすらと眼を開けると愛しい人の顔が自分を覗き込んでいた。

「おはよう、岬。」
朝の日差しよりも柔らかく微笑まれて、なんだか照れてしまいながら答える。
「・・・おはよう。」
「コーヒーが入ってるぞ。岬はカフェ・オ・レにした方がいいのか?」
「うん。そっちの方が好き。」
お行儀は悪いが寝転んだまま質問に答えていく。
「朝食はトーストと目玉焼き、サラダぐらいなら作ってやれるがそれでいいか?」
「うん。充分すぎるぐらいだよ。」
「じゃあ、早く起きてこいよ?」
そう言いながら腰掛けていたベッドの端から立ち上がりかけた若林の服の裾をそっと握って引き止める。
「・・・ここで食べたいな・・・ダメ?」
枕に顔を半分埋め、上目使いに甘えてくる岬に若林が叶うはずがあろうか?
「・・・〜しょうがないなぁ。」
盛大な溜息をついてみせるものの、それが照れ隠しであることは分かりすぎるほど分かった。
「ありがとう。若林くん。・・・大好きv」
にっこりと天使の微笑みをを向けられ、若林はみるみる顔を赤らめてヤニ下がる。
「甘えんぼさんだな〜v岬は〜vvv」
シーツの上から抱きすくめられ首もとで頭をぐりぐりとこすりつけられる。犬とじゃれてるみたいだ。
「くすくす。くすぐったいよ。」
「あはは♪じゃあ、少し待ってろよ。こっちに持ってきてやる。」
「はい。お願いします。」
若林は上機嫌でキッチンへ戻っていった。口笛なんて吹いてるし。

シーツに包まりなおしながら岬はつぶやいた。
「扱いやすい人v」

『甘えんぼさん』な岬くんは『ちゃっかりやさん』だった。


言い訳v
・・・バカップル・・・過ぎ?





『 甘えんぼさん 〜若林くんの場合〜 』



柔らかな朝の日差しに意識が覚醒していく。
「・・・〜ん・・・」
うっすらと眼を開けると愛しい人の顔が自分を覗き込んでいた。

「おはよう。若林くん。」
朝の日差しより柔らかく微笑まれて、なんだか照れてしまいながら答える。
「・・・おはよう。」
「コーヒーが入ってるよ。若林君はブラックでいいんだよね?」
「ああ。その方がいい。」
行儀は悪いが寝転んだまま質問に答えていく。
「朝食は和食にしたよ。ご飯と味噌汁。厚焼き玉子に焼き魚とほうれん草のおひたし。でいい?」
「ああ。充分すぎるぐらいだ。」
「じゃあ、早く起きてきてね?」
そう言いながら腰掛けていたベットの端から立ち上がりかけた岬の手を握って引き止める。
「・・・ここで食べたいが・・・ダメか?」
枕に顔を半分埋めながら、上目使いに甘えてくる若林に岬が叶うはずかあろうか?
「・・・〜しょうがないなぁ。」
盛大に溜息をつくと・・・
がばっ!とシーツを剥ぎ取られた。
「いや〜んv岬くんのえっちぃv」
裸の上半身を手で隠すように縮こまると岬の鉄拳が飛んできた。
バシイィッッ!
「痛って〜〜!!」
「馬鹿なこと言ってないで早く起きる!!ベッドでなんか食べたらこぼした時大変だろう!?ただでさえ君は食べるの下手なんだから!」
「・・・だって〜、映画なんかでよくあるじゃないか〜・・・」
「映画でだって『和食』をベッドで食べたりしません!それとも『おとっつぁん、お粥が出来たわよ』ってことで朝食は『お粥』にする?
 ダイエットにはいいかもねぇ?」
「ううっ。『お粥』だけ?」
「だけ!それも重湯ぐらいう〜〜っすいの!さぁ、どうする?」
「・・・起きます・・・」
「よく出来ました。じゃあ、待ってるねv」
「はい。お願いします。」
岬は上機嫌でキッチンに戻っていった。口笛なんて吹いてるし。

シーツに包まり直すのをあきらめて若林はつぶやいた。
「岬くんの意地悪。くすん。(T_T)」

『甘えんぼさん』な若林くんは『読みが甘い人』だった。岬くんに源三の甘えが効くわけないじゃ〜ん♪



言い訳v
・・・どっちにしろ、バカップル・・・





お・ま・け  『 甘えんぼさん 〜翼くんの場合〜 』



柔らかな朝の日差しに意識が覚醒していく。
「・・・〜ん・・・」
うっすらと眼を開けると愛しい人の顔が自分を覗き込んでいた。

「おはよう。翼。」
「おはよう。翼くん。」
朝の日差しより柔らかく微笑まれて、なんだか照れてしまいながら答える。
「・・・おはよう。」
「コーヒーが入ってるぞ。翼はミルクも砂糖もたっぷりの方がいいのか?」
「オレンジジュースもあるよ。翼くんは野菜ジュースの方がいいの?」
「うん。ありがと。じゃ、まずは野菜ジュースを、コーヒーは後でいただくよ。」
お行儀は悪いが寝転んだまま質問に答えていく。
「朝食はトーストと目玉焼き、サラダくらいなら俺が・・・」
「和食がよければご飯と味噌汁。厚焼き玉子に焼き魚とほうれん草のおひたしを僕が作ってあげるよ。」
「うん。ご飯と味噌汁。それから目玉焼きとサラダが食べたいな。」
「じゃあ、早く起きてこいよ?」
「じゃあ、早く起きてきてね?」
「嫌。」
「嫌?何がいけないんだ?翼・・・」
「嫌?何がいけないの?翼くん・・・」
「・・・ここで食べようよ・・・ダメ?」
枕に顔を半分埋めながら、上目使いに甘えてくる翼に叶う者がいるだろうか?
「・・・〜しょうがないなぁ。」×2
盛大な溜息をついてみせるものの、2人とも顔がうれしそうだ。
「ありがとう。岬くん、若林くん。・・・2人とも大好きv」
にっこりと無邪気な笑顔を向けられ、岬も若林もみるみる顔を赤らめてヤニ下がる。
「甘えんぼさんだな〜v翼は〜vvv」
「甘えんぼさんだな〜v翼くんは〜vvv」
両脇から2人にはさまれてもみくちゃにされる。ぬいぐるみか何かになったみたいだ。
「・・・む〜。苦しいよ〜。」
「あはは♪ごめん、ごめん。」×2
「じゃあ、少し待ってろよ。こっちに持ってきてやる。」
「先に野菜ジュースだけ持ってくるね。」
「はい。お願いします。」
2人は上機嫌でキッチンに戻っていった。口笛なんて吹いてるし。ちゃんと同じ曲なのが笑っちゃうね。

シーツに包まりなおしながら翼はつぶやいた。
「ぁふ・・。後ちょっとだけ寝ちゃおv」

『甘えんぼさん』な翼くんは『王様』だった。これっくらいの我侭は言いたい放題なのだった。


言い訳v
・・・最初は上二つの話だけだったんだけど・・・ま、妄想だから。千ちゃんのね・・・
で、3人はベッドでご飯を「はいvあ〜んv」とかって食べるのよ・・・いかん・・止まんなくなってきちゃった(笑)




HOME    BACK




コメント:ふふっ。今回のネタ、源岬月間のトップとして使わせていただきました〜vv(ちょっとおまけもついてるけど〜、でも千ちゃんだから〜vv)
ありがとう。甘々で幸せいっぱいのお話でささっこまで幸せですっ!!
いつもありがとう〜vv