A−RAP(アホ−ラップ)ハイスク〜ル


岬くんと若林くんはそれはそれは楽しく談笑していた。
「・・・でね、最近のお気に入りはB−RAPなの。あれってホント面白いよね〜♪特に軟○グローブ!」
「ああ、あの細かい踊りのヤツな!」
「そうそう、そういえばあの歌の出だしって誕生日がどうの・・・だよねぇ。君も7日に誕生日だったんだから、何かラップ思いついたら面白いのに〜・・・う〜ん・・」
岬は考え込む、ラップは思い浮かばないがとりあえず歌ってみることにした。
「♪誰の誕生日 まだ 覚えてる♪ 誰の温もり まだ 覚えてる♪ アホだなぁ〜・・・」
「そうだよ、アホだよ!」
ふざけて踊りながら若林がラップ部分を続ける。可笑しいぞ、お前。
「アホだなぁ〜♪」
岬もその動きに噴出しそうになりながら歌い続ける。と・・・
「♪アホだな お前 岬を 追っかけまわして また ドジしてるぅ〜♪」
「うぷぷ・・・翼くん・・・」
岬はもう我慢も限界のようで涙目になりながら噴出すのをこらえている。突然の翼の登場で若林の可笑しな踊りとラップは止まったのだが、信じられないことに翼と一緒にやって来た三杉がラップを歌いだした。
残念ながら細かい踊りはなしのようだが・・・
「あれは、今年の誕生日!いろいろ準備はしたけれど、使わずじまいでお終いさ!」
それを聞いて岬は蒼ざめる『なぜ?三杉くんがそれを知っているの?』さらに三杉のラップは続いた。
「クリスマスには一服盛って、素直な君とMaking love!」
「♪アホだな お前 岬を 追っかけまわして また ドジしてるぅ〜♪」
翼の歌で一応くぎりがついたところで三杉は若林にそれを手渡した。

「はい、若林くん。頼まれてたロゼのシャンパン。クリスマスに間に合ってよかった。ぎりぎりになってしまって申し訳なかったね。」
「・・あ、ああ。すまない。ありがとう・・・」
心なしか若林の顔色も蒼ざめているように岬には思われた。恋人を疑いたくは、ない。が、しかし・・・
「・・・若林くん・・・まさか、とは思うけど・・・そのシャンパンに何か混ざってたりはしないよねぇ?・・・」
不穏な空気が流れ出す。それを察してか三杉は翼の肩を抱き寄せ、挨拶もそこそこに立ち去った。
「じゃあ、僕達はこれで。さ、翼くん、行こう。」
しかし、なかば無理やりのようにその場を離れさせられた翼にも疑念が湧きあがっていた。
「ね?三杉くん。あのラップ三杉くんが今考え付いたんだよね?」
「そうだよ。それがどうかしたのかい?」
隣に並んで歩く恋人の顔色はいつもと同じ。『俺の思い過ごしかな?』でも・・・
「そんな!岬、俺を疑ってるのか?俺がお前に一服盛って、ど〜こ〜するつもりだろう?って!?」
「だって、若林くん、誕生日の時、すっごく残念そうだったじゃないか!何にも使えなかったって!」
もう一組の恋人達の言い争う声が聞こえてくる。『そう、三杉くんも誕生日の時、残念がってたっけ・・・』
「・・・考え付いたってことは、そういうこと考えてたってことだよね?」
チラリと隣を伺い見る。三杉の顔色は先ほどと変わらない。だが目線があさっての方を向いている。
「・・そんなことはないよ。別に・・単なる思い付きだし・・・」
「ね?クリスマス用に用意したシャンパンの色は?」
「・・・ロゼ・・・」

くるり@
体を反転させて、翼は叫んだ。
「岬く〜〜ん♪クリスマスの予定はぁ〜〜?」
「な〜〜んにも、ないよ〜〜!翼く〜〜ん♪」
2人は駆け寄り抱き合って、踊るようにくるくると廻りながらそれはそれは楽しそうに約束しあった。
「じゃ〜2人っきりでぇ〜〜らぶらぶな夜を過ごそうねぇ〜〜?」
「うん♪楽しみだねぇ〜〜?らぶらぶな夜にしようねぇ〜〜?」
『そんなっ!!』言葉もなく立ち尽くす男2人を残し、天使たちはスキップしながらいなくなってしまった。


悪い子のところへは、サンタさんからのプレゼントは届きません。天使が見張りをしていて悪いことをするとサンタさんに報告されてしまうんですよ。







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言い訳v うおぉお〜!慌てて書いたんで何か変?ま、いっか〜。あはは〜♪狂化月間用に書いたつもりだったんだけど・・・『千ちゃん部屋』行きだから『源岬』じゃなくてもい〜よね〜?
今回は『つ岬つ』で。ナニ?『つ』がひとつ多い?いいの!どっちも『有』なの!


コメント:クリスマス用に戴いたお話です。ついに書いたのね。ラップ話。
う〜〜〜ん、踊る源三。見たいような、見たくないような。(なんか、阿波踊りになってそうで怖い)
ところで、『つ岬つ』って・・・。(汗)