続・春夏秋冬
「で、なんでこんなとこ連れてくるんだよ〜!!」 「まぁ、岬さんったら〜。決まってるじゃないの〜vvもちろん、今は夏よ!夏!!」 「だ〜〜〜〜〜っ、何が夏だ〜〜〜っ!!」 ここは合宿所のシャワールーム。 談話室からずるずると若林に連れて来られた岬は、ジタバタしながらも他のメンバーに見つかるとやっかいなので大声を出す事ができない。 それでもなんとかして、この状況から脱しようとはしているのだが、いかんせん腕力が違いすぎる。どんどん奥に引っ張られ、気が付いたらシャワールームの一番奥にまで来ていた。 実際の季節は冬で床はタイルになっている。スリッパは途中で脱げ裸足になっていたので、つま先がすっかり冷えていた。 身体は壁に押し付けられ、このままでは若林の思うがままになってしまう。それが岬には癪だった。 咄嗟にシャワーのコックを捻る。 『ブッワ〜〜〜〜ッ』 一瞬にしてびしょ濡れになり、怯む若林のスキをついて、彼の脇をすり抜けようとしたのだが・・・。 ずっと掴まれていたその腕は離されることもなく押し戻され、岬も一緒に濡れてしまう。 「やっっ!!」 岬まで濡れたのを見て、若林はニッと笑う。 「まったくじゃじゃ馬だなぁ。まぁ、その方が楽しみも多いってもんだけどな。」 ドンッ そのまま両腕を壁に押さえ込まれ、身体を重ねてきた。腰が岬の両脚を割って入るように寄って来て、岬は思わず顔をしかめる。 「こんのっ、もうっやめてよ!」 「やめない。やめられないっ。こんな岬くん、見せ付けられちゃあvv」 「えっ?」 今だシャワーが流れたままで、水音がシャワールームに木霊する。 いつの間にかずぶ濡れになったふたりは、元々は談話室にいたせいか冬のわりには薄手のシャツだった。その為、それこそまるで夏に夕立にでもあったかのような状態だった。シャツが肌にピッタリとくっつき、身体の線を浮かび上がらせる。 「結構、色っぽいぜv俺、そそられちゃった〜vv」 シャワーを浴びながら、若林は顔を岬に近づけゆっくりと唇を重ねた。 「んっ」 顔を逸らそうと試みたのだが、それも許してもらえず、さらに深く重ねられる。そして、強引に生暖かい舌が口唇の隙間を入ってきた。 いつまでも続くかと思われたその口付けに腕の力は序々に抜けていき、いつの間にか岬の舌は若林のそれを追いかけるように絡まっていった。 「あ・・・ふっ。」 もう抵抗する気力がなくなった岬を見て取ると、若林は押さえつけていた手を離し、岬のシャツの下に忍ばせた。 はじめは優しく、そして段々と力をこめ、その身体を思うままに楽しんだ。 岬もかなり感じ始めているようで時折、ビクッと身体を震わせる。 流れているシャワーの湯はあまり熱くはなく、反ってぬるいぐらいだったが、それでも寒くはなかった。 それこそまるで夏のように・・・。 「はっ・・・あんんっ」 若林の愛撫の手は岬の下半身にまで降りてきていて、脚のラインをまるでその筋肉のつき方を確認するかのようにゆっくりとなでていった。 そして、脚の付け根までくると、ジーンズのボタンに手をかけジッパーを下ろす。 その音に岬の頬がサッと赤くなるがすでに自分の身体は止められない状態にまでなっていた。 若林は、反応を煽るように撫で摩り、またそれがさらに若林の期待に応えるのを楽しんだ。 「やぁっ、・・・・若林・・・くんっ」 「岬・・・感じる・・か?」 若林の意地悪な質問に岬は思わず首を振った。 しかし、その仕草は質問を肯定するかのように若林には感じられた。 すでに自分のものも起ちだしていた若林は、それを知らせるように岬のものに押さえつけた。 若林の身体に乗るかのように岬の脚が少し浮く。だが、上半身は微塵も動かないぐらい覆いかぶさられ、岬にはどうすることもできなかった。 唯一動かせる頚をのけぞらせると、若林は顔を埋めて首筋を愛撫した。岬は、若林に噛み付かれたかと思った。 首に神経を集めている間に、気が付けばジーンズはすっかり足元に落とされ、露になっている自身を直接撫で摩られていた。 そして、一瞬手が離れたと思うと、脚を持ち上げられた。 「ああっ・・・」 それにより、さらに後ろにある蕾まで現れる。 若林はあいている側の手を下の方に伝わせるようにして下ろし、撫でさすっていたのだが、暫くすると探り当てたとでもいうかのように蕾を突付きだした。そのまま、その回りを揉んでいた節くれだった指をゆっくりと中に入れ込んだ。 最初は拒絶しているかと思われるほど締め付けていたそこは、若林の指によって柔らかく解された。 「あんんっ・・・・んっふっ・・・・・はあぁっ」 若林に高めれた岬はもっと熱いものが欲しくなって、それを伝えるかのように若林の首にしがみ付く。 岬の伝えたいことがわかったのか若林は、指を抜くとすでに岬を欲して息づいていた自身をあてがった。 若林がぐっとはいってくる。 「ひいっっ・・・」 それによって岬の脚はさらに強く押し曲げられ、そのままもう片方の脚も持ち上げられて、いつの間にか両脚が空に浮いていた。 重力によってさらに結合が深くなり、奥の方に若林を感じた。ビクビクと身体が痙攣する。壁に押し付けれた背中が少し痛い気がした。 「あああぁぁぁぁっっっ・・・・はあぁぁっっ」 若林の動きがさらに激しくなり、 「岬っ・・・みさ・・・・きっ」 お互いの髪にしたたる雫まで絡みつくように落ちていった。 「どうするんだよ・・・これ」 「・・・・・どうしよか・・な。」 「バカッ!!」 「はぃ・・・。すみません。」 お互いずぶ濡れで、何の用意もなく直接談話室からきたからタオルもなく・・・。 外は寒くても晴れていたので、雨という言い訳も見つからない。 暫くふたりしてボー然と座りこんでいた。 未だにお湯は流れたままだった。 END |