いつか桜の木の下で28




雪がチラチラと舞い落ちていた。

「すっかりと寒くなったなぁ〜。」

部屋には火鉢からパチパチと炭が爆ぜる音が響いているが、それが部屋だけでなく心まで温かくなるようで心地よい。もちろんそれだけでなく、お互いから伝わってくる人肌の温もりが、火鉢から届くの火の温かさとは別の温もりを伝えている。

ごろり、と横に転がってエースは隣に座っているサンジの膝に顎を乗せてみた。

「エース、顎刺さって痛いんだけど・・・。」

でも、それが苦痛ではなく戯れの一つであることは声音でわかる。もっと甘える仕草でエースはサンジを下から見上げた。サンジは笑んでエースを見下ろしている。

「雪がチラついて・・・あの日と同じだな・・・。」

視線を下ろしてポツリと溢した言葉の意味するところはサンジにもわかっている。
今日が約束の、エースに答える日だ。
エースをまるで抱えるように体を傾けて、サンジはエースの黒髪を殊更優しく梳く。

エースはこの日、いつものように見世にやってきた。
そして、いつものように酒を飲み、いつものようにサンジに腕を伸ばした。何も言わずに。
サンジに答えに依っては、今後、この愛おしい体に触れることができなくなるかもしれない。サンジを好きだというエースには、そんな恐れがあるのだろうに。彼は何も言わずただいつも通りに時間を過ごした。
サンジは、男なのに体は艶やかで温かくて、ずっとサンジに触れていたいと誰もが思うほどに優しく抱き締めてくれる。
どんな遊女よりも遊女として美しい。
一生このままでも構わないのではないかと思うほどに。
しかし、その先の変化を求めたのは、紛れもなくエースだ。
もちろん、それはサンジを思ってのことで。
エースとしては、この先一生、サンジと共に生きて行きたいと思っている。それが誰からも認めてもらえないとしてもだ。自分の幸せはここにあると思っている。
だが、其れならばサンジの幸せは?
愛する人の幸せを願うのは、人としてある当たり前の感情だ。だが、その感情と自分の欲とのバランスに誰もが苦悩する。世の中には、己の欲を最優先して愛する人を泣かせる男も多々いることはわかっている。
エースとしては、サンジを幸せにする自信がないわけではない。だが一歩間違えば、エースだってサンジと共にありたいと思うばかりの気持ちが先に立ち、その中にあるサンジの悲しみに気づかないかもしれない。もちろん、自分と一緒にいることがサンジの不幸とは思わないが。
それでも、サンジにだって夢があると言った。もしかしたら、今だにあの男の事を絶ち切れないでいるのかもしれない。
お互いの様々な感情に向き合いながら答えを出さなければ。


今日は約束の日。
答えを聞かなければいけない。それが聞きたくない答えだとしても。

エースの髪を梳くサンジの腕をそっと掴んで握り止め、エースは改めてサンジを見上げた。

「エース・・・。」

つと変わった表情に、エースの意図がわかったのだろう。サンジの瞳が大きく揺れる。
サンジの腕を掴んだままゆっくりと起き上り、エースはサンジに向き合う。瞳を外さずに。
掴んでいた腕をそっと離し、今度は両手でサンジの頬を包み込んだ。
そのままゆっくりとサンジに口づける。

「ん・・・・。」

昂って一度すっかり冷めた熱を取り戻すのではなく、穏やかに愛情を伝える唇はすぐに離れた。

もう一度、エースはサンジを見つめる。

「決めてるんだろ?」

「何を?」とは聞かない。聞かなくてもわかっている。

「あぁ・・・。」

心の内を読み取ったのか、サンジが肯とも否とも言わずとも、エースはらしい笑みを見せた。

「わかったよ。今日のサンジ、いつもと違って・・・・。もちろん、いつだってサンジは優しく温かく俺を受け入れてくれるけど、それでもいつもと違うのがわかった。」
「エース・・・。」

エースの言葉にサンジは顔を俯ける。

「でも、はっきりとサンジの口から返事が欲しい。聞いていいか?」

エースの言葉に、小さいながらもサンジの頭が上下した。
そして、ゆっくりと顔を上げる。
その瞳には先ほど見せた揺らぎはなく、しっかりと前を見つめる一人の人間としての強い眼差しが見えた。

「俺は・・・。」
「・・・・。」

一旦、口を閉ざし・・・・再度、口を開く。

「エース・・・。俺は、生まれてこのかた、この廓の中から出たことはない。もちろん、小さな頃はお使いと称してあの大門を潜ったりしたが、そういうことじゃなく・・・・男に体を売る以外の・・・様々な世界や生き方があることを知らない。体を売る以外は、どうやったら生きていけるのかもわからない。」
「うん。」
「それでも・・・俺は一人の人間として、体ではなく・・・俺の好きな料理の腕を使って・・・一人で立ってみたいんだ。誰かの庇護の影で生きるのではなく、自分の力で生きて行きたいんだ。」

真っ直ぐに見つめるブルーの瞳は、この世界では疎まれ蔑まれてきたが、エースはとても美しいと思った。
サンジの答えはエースの望むものではなかったが、それでもエースはサンジを誇らしく、愛おしく、そして美しいと思えた。
エースはそっと微笑む。

「わかったよ、サンジ。俺としてはこれからサンジに触れることができなくなって残念だけど・・・・でも、サンジがその道を選ぶのならば、惜しみなく力になりたい。」
「ダメだ!」

エースの言葉にサンジは反論した。
エースはサンジを凝視する。これは予想外だ。

「それじゃ、ダメなんだ。それじゃ、1人で立ったことにはならない。・・・・だから、ここを出た後の話は別にして、身請けの話はなかったことに・・・。」

ぎゅっとエースの腕に縋りつく。
さっきまで強く放っていた瞳の力が今度は悲しげに歪む。

「だから・・・。」

目を細めて訴えるサンジにエースは、穏やかな笑みを向ける。

「サンジ・・・・サンジ、聞いて?」

今にも涙を見せんばかりのサンジにエースは、両手で頬を包んで顔を上げさせる。

「サンジが一人で立ちたいならば、そうすればいい。でも、わかる?年季が開けるまで、借財を返すまでっていっていたら、サンジは夢を果たせない。その前にここで朽ちてしまうかもしれない。それだけの額がまだ残ってるんだ。」
「・・・・・知ってる・・・。」

生まれる前、生まれて大きくなるまでの生活。そして、ゾロの祝言の費用。
多くの金がサンジに費やされている。
もちろん、きちんと計算されているならばそこまで酷くない額でも、ここはクリークが仕切っている見世。他の見世ならば目途が立つものも、ここでは目途が立たない。
もちろん、誰もが皆というわけではない。きちんと対応してもらっている遊女だって多々いる。
だが、何かとトラブルを起こし、そのトラブルにつけこんで借財の額を増やすサンジを金づるだと思っているクリークは用意周到だ。
エースは、身請け話をした際に提示された額をクリークから聞いているのだろう。だから言っているのだろう。一体クリークとはどういう楼主なのだろう。

「でも、俺は自分の力でここから出て行きたい。」

サンジの決意は固いのだろう。
それでも、その決意を崩さなければ、結局何も変わらない。

「だから、俺が君の雇い主になるよ。」
「え!?」

エースの言っている意味がわからない。サンジは、目を丸くした。

「サンジは、ただただ身請けされるのは嫌なんだろう?しかも、料理人として生きて行くなら、言葉では身請けと言っても実際はそうじゃない。だから、嫌なんだろう?自分の力で稼いで生きていきたいんだろう。」

コクリと頷く。

「だから、ここから出たら、サンジが自分の力で稼いだ金を俺に返してくれればいいんだよ。もちろん、俺の屋敷で働いてもらうからお給金は俺が出すことにはなるけど。」
「エース・・・。でも、それじゃあ・・・。」
「最初から言ってるだろ?遊女としてでなければ、料理人としてうちに来てほしいって。サンジはそれがどういうことかわかってなかった?」
「いや・・・わかってたけど・・・・でも、身請けとしてってことだったから、根本は何も変わらないって思ってた。」
「バカだなぁ、サンジは・・・。」

クスクス笑うエースにサンジは上目遣いに睨みつけるが、エースはそれを飄々と受け流す。

「だからね、ここを出るには身請けと同じでサンジに多額の金を出すことになるけど、その分、サンジにはうちで働いてもらうから。う〜ん。要はそうだな・・・。身請けというよりも、俺がサンジをこの見世から買い取ったと思ってもらえばいいかな。」
「・・・・。」

穏やかな瞳をサンジに向けて、エースは言葉を続けた。

「サンジが料理人という形を選ぶのならば、俺はきちんと正室を迎える。」

エースの言葉にサンジはギクリと体を震わせる。が、エースはそこは気づかない振りをして話を続ける。

「サンジにはうちの使用人として働いてもらう、俺と奥さんの食事を作ってもらうことになると思う。お客人が来たらそれ相応の振る舞いをしないといけないから料理人としての知識と技術も必要だ。だから、腕ももちろん磨いてもらわないと困る。給金はその腕前に応じた額をきちんと払う。最初は僅かだろうが、サンジが頑張れば給金は上がる。そこから、身請けに使った分を少しずつで構わないから返してもらうことにする。たぶん、一生掛かると思う。もしかしたら一生、俺の屋敷で働かないといけないかもしれない。自分の店を持つのは、到底夢のまた夢になるかもしれない。それでも、遊女として男に体を開くことなく自分の腕で生きて行くことが出来る。」

エースの言葉にサンジはゴクリと喉を鳴らした。

もう心の内で涙を流しながら好きでもない男に体を開くことをしなくてもいい。
嫌なのに拒むことができずに、体に傷を作らなくてもすむ。
どんなに辛くても拒否することが出来ずに涙を流すこともなくなる。
ただ。
エースを好きな気持ちには嘘はない。実際、エースが正妻を迎えて、二人で泣か睦ましく過ごす姿を見たら心が痛いだろう。
それでも、1人で生きて行くと決めたのだ。
これからは今までとは別の努力は必要になるが、それでも好きな料理をすることができる。
料理人として修業をしたことがないから、人並みの努力では到底足りないだろうが、それでもやっていける、やっていきたいとサンジは思った。
エースを見て感じる心の痛みは、きっと料理に熱中することで癒されるだろう。

「エース・・・・。」

エースの話を聞くうちにサンジの瞳から何かが溢れ出して来た。
それを止めることができない。
エースは、両手でそっと拭うがそれでも後から後から溢れてくる。

「サンジ・・・・身請けの話・・・・受けてくれるよね?」

嗚咽で言葉を発することができなくなったサンジはただただ首を縦に振ることしかできなかった。
いつの間にか、エースの瞳にも同じものが溢れて来て。

「サンジ・・・・これで最後にするから・・・・もう一度だけ・・・・・・サンジに触れていいか?」

コクリと頷くサンジにエースは回す腕の力を込めた。

















サンジが返事をした後の動きは早かった。

あっという間にナミの身請けの話も決まった。
D家としては、跡継ぎがエースになったところで、ルフィの方も放置していいものではない。
後を待たず、ナミは先に身請けされて見世を出て行った。
少しでも早く武家の嫁としての教育をとナミを早々に家に迎え入れ、妻としての教育を施されている。正式に祝言を上げるのは、エースの祝言が終わってからだ。それまでは、ナミは表立って姿を見せることも許されなかったが先のことを思えば文句はなかった。様々な仕来たり、規律を早くに身につけ彼の役に立ちたいと躍起になっていた。
エースの方も元々は水面下で話が進んでいたのだろうか。隣国の姫が迎え入れられることが粗方決まっていた。
エースの相手は、男兄弟の中で最後に生まれた姫で蝶よ花よと大事に育てられたらしくおっとりしていて、サンジのことをそれとなく耳にしても嫉妬することなく、「夫と共に力になってあげましょう。」と口にする優しい女性だった。
エースも先を考えてそういう姫を選んだのに違いない、とすでに身請けされてD家に入ったナミから届く文にサンジは穏やかな気持ちになった。
ずっとずっと辛い人生だったと自分でも思う。しかし、それは自分だけではない。ナミを始め、この見世にいる遊女だれもが同じ苦しみを味わっている。
身請けが決まり、先の幸せを見出した自分はどちらかといえば、幸せな部類なのではないだろうか、とサンジは思う。

エースはルフィの家の手助けと自分の祝言の準備にと忙しいらしく、身請けが決まってからは一度も見世には顔を出さなかった。 これは本当にありがたいことだった。
時間が出来たサンジは、大門を潜る前に少しでもと今までの品の片付け以外に暇を見つけては料理の腕を磨いた。
表だって見世に出すことはなかったが、元々は定評のあったサンジの料理。楼主のクリークは兎も角、あまり仲のいいとはいえない花魁からも絶賛された。
今までは表には出ていなくとも評判の高いサンジに嫉妬していたから言えなかっただろうことが、サンジが身請けされることが決まり、見世に出ることがなくなったから言えるようになったこともあるのだろうが。
ナミがいなくなり、一人ぼっちともいえる状況でそれでもサンジを気に掛けてくれたギンは、本当に喜んでサンジの料理を口にしてくれた。それ以外でも誰からもサンジの料理は美味いと言ってもらえる。
サンジは、本当に嬉しかった。
まだまだ料理人としては半人前だろうが、それでも料理人としての夢を持っていいのだと皆の表情が教えてくれた。

エースの元に行った時、真っ先に食べてもらおうと思える自信作もできた。
















そして、月日は流れ、サンジもまた、ナミ同様に見世を出る日を迎えた。
どの遊女も、また、どの客も、まだ夢現の時間帯。
日はまだ上らず、空の端に月は雲に隠れており。朝靄というにはきつ過ぎるほどに暗闇の中の白。
まだまだ春には程遠い、寒さ厳しい早朝。

サンジは東海屋の扉の前に立っていた。
そこに見送りするものは、ギン一人。

「ありがとうな・・・・ギン。本当に、今まで世話になった。」
「サンジさん・・・・。」 たった一人の見送り。楼主のクリークは散々サンジの稼ぎにおいしい思いをしているはずなのに、その姿はなかった。らしいといえば、らしい。
でも、そんなことはサンジは気にならなかった。クリークのサンジへの扱いは今更だ。
それよりも。
ずっと・・・赤ん坊の頃から何かと気に掛けてくれたギンがいる。それだけで幸せだった。
ギンはずっと涙が止まらないようで、言葉も発することが出来ずにただ只管サンジの名前を口にするだけだ。
本当に、ギンには感謝してもしきれない。
サンジはそっと感謝の気持ちを込めてギンを抱き締めた。

「お前のことは、忘れない。もう・・・二度とここへは戻らないとは思うけど、・・・ギンのこと、忘れない。ギンも・・・・幸せになって欲しい。」
「サンジさん・・・・・サンジさん・・・・・。幸せに・・・・・幸せになって・・・・どうか・・・・・エースさんのところで・・・・・幸せになって・・・。」
「うん・・・・。いつになるかわからないけど・・・・・一人前の料理人になって店を持てるようになったら、ぜひ喰いに来てくれよ。」
「うん・・・・うん・・・。」

嗚咽が止まらないギンにほろりと笑って、サンジはギンの頬にそっと唇を寄せた。

「サンジさんっっ!!!!」

顔を真っ赤にして更に泣きだしたギンに、サンジはゆっくりと体を離す。

「元気でっっ!!サンジさん・・・幸せになってっっ!!・・・・サンジさんっっ!!」

見送りはギン一人。
そして、迎えは誰もいなかった。

エースは立場上、サンジを迎えに来ることはできない。身請けするとはいえ、年若い雇われ料理人に尽力を使うほどの待遇はなかった。
もちろん、大門を出たことのないサンジには、エースの屋敷に辿りつくほどの道程の知識はない。
なので、教えてもらった簡単な道順をある程度進み、エースの屋敷にほど近い場所でそこに住む奉公人と落ち合う約束になっていた。
まぁ、大きな街道を進めばいいことは聞いているのでなんとかなるだろうと、サンジは思っている。実際、道に迷うほど難しい道程ではないようだ。

なにもかも、ここから一人で頑張って生きて行かなければいけない。
その覚悟はあるので、1人出立だろうが何も不満はなかった。

未だ泣きやまないギンをもう一度抱き締めてから、サンジはゆっくりと見世に背を向けた。
一歩一歩大門に向かう。
手にしている荷物は、小さな風呂敷包みの中にある、僅かな思い出の品と僅かな着物だけ。着ている着物も、もはや今まで彼が遊女だったと言っても信じてもらえないほどに質素で、そして、男物だ。
漸く男に戻ることができた。
そして・・・・これから、0からの出発だ。
顔を上げて、サンジは歩いた。
じゃりじゃり、と砂を踏みしめる音がなんだか誇らしい。
暫く歩くと、白い靄の中から大門が見えてきた。

ここから、出る。
この牢ともいえる場所から、自由の世界に飛び出すことができる。
サンジは、ぎゅっと唇を噛みしめた。
時間帯が時間帯なので正式には大門は閉じられている。隣の番所の男に頭を下げると、そっと横の小さな扉を開けてくれた。扉はぎいっと音を立てて開いた。
ゆっくりと門を潜った。何かしら感動があるかと思ったが、案外淡々としたのものだな、とサンジは内心思った。
目を凝らすと門の向こうも白い靄がずっと続いていて、まだ何も見えない。それでも道は続いているのだ。この先ずっと遥か先まで。
扉を閉める男に再度軽く頭を下げて、右足を一歩進めた。

実際には何もかわらない。ただ道が続いているだけだが、それでもサンジには何かが違う。と胸の中がざわついた。
いよいよだ。

いよいよ、新たな世界に繰り出すのだ。


と。

靄の向こうに何かしら・・・人影らしきものが見えた。
最初は小さく丸く黒い影だったのだが。
一体なんだろうとぼうっと見つめていると、それは段々と近づいてきているのだろう、大きな人とわかる影に変わっていった。
サンジを始め、新たな旅立ちを誓う遊女が中から門を出て行く以外に、早朝にこの場所に外から来る人物がいるはずはなかった。普通は。
近づいてくる人影。
回りは誰もいない。
後はすでに扉は閉じられている。
普通なら人通りがあるはずはない。

もし、近づく人影が狂喜を求めて彷徨う人切りなどだったら、サンジは新たな人生を迎えることなくその一生を終えるだろう。

一体・・・。

寒い早朝のはずなのに、ヒヤリと背中に汗を掻きながら動くことができないサンジに、いよいよ人影がその姿を認識するまでに近づいてきた。

ゴクリと唾を飲み込む。







と。




「ウソ・・・・。」

その姿の人物が誰だかわかるほどの距離にまで近づき、その輪郭がはっきりと浮き上がった。

「なんで・・・・・。」


ずっと待ち焦がれて、裏切られ、会うのを諦めた。
忘れようとして、忘れることができなかった緑の髪の男。



それは紛れもなく、ゾロの姿だった。


12.08.12




               




     
       いろいろ捏造でごめんなさい・・。次回で終わる予定・・・・です。